鏡の法則とは両親への関係に抱く思いのあらわれ。潜在意識が人生を通して映し出すものとは

鏡の法則とは、自分の心の水面下に存在する思いが、現実世界に浮かび上がってきて鏡のように映しだされるという法則です。

鏡の法則からは、問題ごとやトラブルや面倒なことは全て、自分の心の状態が映し出されているにすぎず、自分の内側を整えれば外側の世界も整ってくるのだという「気づき」を私はいただきました。

では、どのような心の状態であれば、目の前の現実が良い方向へ変わるのでしょうか。

わたしは、自分の親子関係を正直に見つめ、受け止めることが最初の入り口になると思っています。

大事なことは全て、現実世界を通して自分の心が伝えてくれていた

初めて鏡の法則を知ったのは野口 嘉則さんの著書「鏡の法則」でした。当時はネット上で公開されていたような記憶があります。(一部、記憶まちがいがあるかもしれません。その際はご容赦ください。)

 

親子の関係が自分の人生に影響を与えていたと知った登場人物の苦悩と行動を、自分の人生と似ているなと思いながら読んでおりました。

 

わたし自身、特に父親との関係はそれほど良くもなかったです。

そして父親へ抱く感情は、自分の周囲の男性や上司への態度となって至るところで再現されていたようだと思い返しました。

いまは、その事に気付いていますので、父親へ抱く感情と同じものが心の底から浮かび上がってくる度に、自覚して心の軌道修正を図るようにはしています。

 

心からのメッセージは、ひとつ解決したと思っても、わずかに異なる別の感情(メッセージ)が間隔をあけて浮かび上がってくることもあります。

このように、自分自身と一生をかけて向き合う必要があるのかもしれません。

家族関係が与える影響力はとても大きくて、自分の心の基本となっているのだなと、しみじみと感じます。

自分の人生を変えたくて、震える手で父親に電話をかけたあの日

父親は、弟や妹には優しい言葉をかけることはあっても、わたしには素っ気ない態度と冷たい言葉しか放たず、幼い頃から好きではありませんでした。

短大の学費を苦労して工面してくれた事には感謝しておりましたが、その後も打ち解けることはなく、わたしも結婚後は他県に移ったため、父親との関わりも自然と減っていきました。

 

鏡の法則を知り、親子の関係が自分と他者との人間関係に投影されるということを知り、「もう今さら遅すぎるかもしれない。けれど、現状のつらい人生が少しでも良くなるのなら。」とワラをもつかむ気持ちが湧き上がってきたわたしは、鏡の法則にあった内容を試してみることにしました。

あわせて、別ルートで知った親子の関係に抱く思いの修復・改善のためのワークも行いました。

 

親子の関係ワークとは、両親との関係を見つめて、抱く想いや気持ちを紙に書き出したり、両親へ手紙を書いたりなどの複数の作業があったように思います。

そんな中、「父親に電話をかけて、自分を愛しているかを聞く」という課題を実際に行動に移すときには、非常に戸惑ったことを今でも鮮明に覚えています。

 

大嫌いだった父親に電話をかけることは避けたく、しかし同時に「本当にこれを行えば、自分の人生をは変わるのか?」という、変な好奇心?のような気持ちも湧き上がってきたことは事実でした。

部屋の中を歩きながら迷い考え、とうとう震える手で父親に電話をかけました。

いつもは父親に強気で反発ばかりしていたわたしも、その時はおろおろしていて情けない有り様でした。

 

呼び出しコールが鳴る間はかなり緊張しており、父親が電話に出た瞬間、早口で一方的にわたしを愛してるかと聞いてしまいました。

そして父親からは当然、「何言ってるんや。」という言葉しかなく、電話を切った後は、こんな内容の電話で良かったのだろうか、こんな結果でよかったのだろうかとガックリしてしまい、正直、焦ってもいました。

 

ですが、これは私から父親にかけた最後の電話となりました。父親はこの後、末期ガンで入院となり、この1週間後に他界しました。

大嫌いな父親だったはずでしたが、涙は止まりませんでした。

鏡の法則と潜在意識。人生に映し出される心の水面

父親との関係はお金や仕事に、母親との関係は人間関係にそのまま反映されて影響を与えると聞いたことがあります。

父親からは愛情が感じる態度をもらったという思い出はありませんし、母親は長女のわたしには厳しかったことが多々ありました。

もちろん、悪い面ばかりではありませんでした。両親がわたしを育ててくれたことは本当に有り難いと思ってます。

親子の関係を見直すワークをしていた当時は30代後半でした。

親子関係が原因でこんな人生になったのだろうか、自分はなんて寂しい人間なのだろうと悲しく感じたことは事実です。

しかし今は、親子関係を受け止めた上で、1歩を踏み出すことができたのだし、この1歩は軌道修正のための大切な軌道修正であったと信じています。

 

鏡の法則とは、自分の潜在意識が人生に反映されたものでもあるのではないか、とも思ってます。

生きてきた数十年間、ずっと潜在意識に刻み込んでいたものは、例え1度ワークをしたとしても、そう簡単には無くならないでしょう。

ただ、あの時の父親への電話は、潜在意識に声を響かせるコールにもなったと思ってます。

自分の感情に逃げることなく向き合い、苦しみや悲しみの思いを十分に味わい受け止めたことは、わたしにとって重要な意味がありました。

 

今でも、潜在意識から浮かび上がってくる過去の辛い出来事を思い出す度に、涙が止まらなくなります。

それでも、今まで見て見ぬふりをしていた感情を感じきって受け止めると、自分の心にはどうやら、物事の受け止め方のクセがあったようだと気付くようになりました。

受け止め方のクセは、出来事を歪ませて自分に届けていました。

それに気付き、自分も周囲の人たちも幸せになる方向に軌道修正を試みることを、わずかづつでも繰り返していくと、徐々に自分の人生の受け止め方にも変化が訪れるようになりました。

自分が変わることで周囲の人たちの反応も確実に変わります。何だか違った別の世界が垣間見えるようです。

 

鏡の法則は、潜在意識と深く結びついています。人生を変えるには、自分の潜在意識と深く長く、一生を通して付き合っていくことが重要なようです。

 

それを気付かせてくれたのは両親でした。でこぼこ道を歩いていた時は分からなかったし、怒りの感情や悔しさもたくさん味わいましたが、人生のギフトでもあったのかもしれません。

嬉しい悲しいと感じる全ての感情や思いこそが、自分自身であるのだろうし、全てを受け止めてあげられるのは自分自身しかいないのだろうと、今は思うのです。

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