夜空の星が、どんな夜景よりも美しく見えた時がありました。
とても寒い日でした。雲が全く無く、ただ闇の色の空だけが広がっていて、たくさんの星々がそれぞれの位置で輝きながら、澄み切った空気を通して光を届けてくれていました。
オリオン座にカシオペア座、北極星におおぐま座などの美しい配置の星座や、細やかな星々が集っている繊細な集団、ひとりで静かに白い光を放っている星など、星にも個性があり賑やかです。
これらの星の配置って、人間の計り知れない偉大な存在がひとつひとつ、おはじきの様に置いていったのだろうかと、そんな想像も自由に楽しみました。
もっと他の星も見たくなって、顔を出来るだけ上に上げ、ゆっくり回ったりしました。
その時、足元が天上に吸い込まれる様な不思議な感覚になりました。
自分の周囲が宇宙のカーテンの様なものに包まれるイメージも重なり、いつの間にか夜空の星が自分の頭上でも足元でも輝いている・・そんなビジョンが映りました。
宇宙の泉にそっと足を入れて、ゆっくり歩いてみる素敵な感覚に浸っていると、タロットカードの「星（The STAR）」が頭に浮かびました。
星のカードでは無防備な裸の少女が、全身全霊で星と泉にアクセスしています。
宇宙と潜在意識と繋がり、命の水を惜しげも無く周囲に与えて、その流れは天上と地上をつなぐ川となります。
「無償の愛」の意識と一体化する事で、星の輝きはアンテナの様に光の強さを更に増していきます。
もしかすると、夜空の星々に意識を向けるというのは宇宙にアクセスする事でもあり、神さまの意識に触れる事でもあるのかもしれないなと、そんな事も思いました。
大きな意識の流れに身をまかせるというのは、宇宙の意識に包まれて無償の愛を感じる事でもあるのでしょうね。
一瞬のことではありましたが、時間がゆっくり流れている楽しい瞬間でもありました。
