新約聖書の27の書 福音と使徒言行録と預言 イエス・キリストの生涯と復活

世界一のベストセラーとも言われている聖書。

その中から、イエス生誕後のことが書かれている新約聖書について、今回は簡単にお伝えしたいと思います。

新約聖書を語る上で重要なイエス・キリストは、十字架上で磔(はりつけ)になって処刑された後、3日目に復活したと伝えられています。

その後、イエス・キリストの弟子達によって書き始められたそれぞれの書は27あると言われています。それらは奇跡的に集まり、結果として新約聖書となりました。

 

新約聖書は、大まかに以下の内容となっています。

  • イエス・キリストの生涯と言葉(副音)
  • 初代教会の歴史(使徒言行録)
  • 初代教会の指導者たちの手紙
  • ヨハネの黙示録(新約聖書の中では預言書的)

これらの27の書は、結果として集まってまとめられたことを考察すると、最初から新約聖書が作られようとして書かれた訳では無かったという考察もあるようです。

 

新約聖書は、紀元100年頃に完成したという説があります。

そして、27の書は著者、書かれた時、場所も異なると見られており、150年〜225年の間に完成されたのではないかとも考えられているようでした。

福音書

福音(gospel)とは、喜ばしい良い知らせという意味の他に、イエス・キリストの生涯とおしえを表す言葉でもあります。

イエス・キリストの一生、復活、キリストの言葉を弟子たちが記録したものが「福音書」です。

福音書
・マタイによる福音書 (マタイの福音書、マタイ書、マタイ伝)
・マルコによる福音書 (マルコの福音書、マルコ書、マルコ伝)
・ルカによる福音書 (ルカの福音書、ルカ書、ルカ伝)
・ヨハネによる福音書 (ヨハネの福音書、ヨハネ伝)

福音書の言葉の中には、人をジャッジしないようにという文章がありました。現代においても通用する、身にしみる奥の深い言葉です。

人をさばくな。自分が さばかれないためである。あなたがたが さばく そのさばきで、自分もさばかれ、あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量り与えられるであろう。

マタイの福音書 7:1-2 口語訳

歴史書 使徒言行録

4つの福音書のあとにおかれる使徒言行録とは、初代教会の歴史書です。

使徒の働き、使徒行伝、使徒行録、使徒書 別名:聖霊行伝など、キリスト教の各宗派によって呼び名も異なります。

歴史書 使徒言行録
・キリスト教宣教の準備
・エルサレムにおける宣教
・ユダヤとサマリアにおける宣教
・異邦人宣教の開始
・パウロの世界宣教

使徒言行録は、キリスト教の初期の様子と、十二使徒のペトロとパウロの命がけの宣教と活躍が中心に書かれています。

そして、ローマ人コルネリウスの洗礼のあと、非ユダヤ人の間にキリスト教が広がっていった様子も記録されています。

※当時、ユダヤ人はユダヤ人以外の外国人と親しくすることが律法で禁じられていました。コルネリウスは、ユダヤ人以外で初めて洗礼を受けた外国人となりました。

書簡 初代教会の指導者たちの手紙

協会や個人に当てた「パウロ書簡」と、特定の共同体や個人にあてられたものではない、より広い対象にあてて書かれた「公同書簡」の2つに分かれます。

パウロ書簡 パウロの手紙
・ローマの信徒への手紙 (ローマ人への手紙、ローマ書)
・コリントの信徒への手紙一 (コリント人への手紙一、コリント前書)
・コリントの信徒への手紙二 (コリント人への手紙二、コリント後書)
・ガラテヤの信徒への手紙 (ガラテヤ人への手紙、ガラテヤ書)
・エフェソの信徒への手紙 (エフェソ人への手紙、エフェソ書)
・フィリピの信徒への手紙 (フィリピ人への手紙、フィリピ書)
・コロサイの信徒への手紙 (コロサイ人への手紙、コロサイ書)
・テサロニケの信徒への手紙一 (テサロニケ人への手紙一、テサロニケ前書)
・テサロニケの信徒への手紙二 (テサロニケ人への手紙二、テサロニケ後書)
・テモテへの手紙一 (テモテ前書、一テモテ)牧会書簡
・テモテへの手紙二 (テモテ後書、二テモテ)牧会書簡
・テトスへの手紙 (テトス書)牧会書簡
・フィレモンへの手紙 (ピレモンへの手紙、フィレモン(ピレモン)書)
・ヘブライ人への手紙 (ヘブル人への手紙、ヘブライ(ヘブル)書)

公同書簡 公同の手紙
・ヤコブの手紙 (ヤコブ書)
・ペトロの手紙1(一ペトロ(ペテロ))
・ペトロの手紙2 (二ペトロ(ペテロ))
・ヨハネの手紙1 (一ヨハネ)
・ヨハネの手紙2 (二ヨハネ)
・ヨハネの手紙3 (三ヨハネ)
・ユダの手紙 (ユダ書)

 

多くの文章があり、どれも深く考えさせられる言葉や心から共感できる言葉です。

そんな中で、わたしの目に飛び込んできた素晴らしい言葉は次のものでした。愛されていることを知るだけで、人間は安心できて、心に柔らかさが戻ってきます。

だから、あなたがたは、神に選ばれた者、聖なる 愛されている者であるから、あわれみの心、慈愛、謙そん、柔和、寛容を身に着けなさい。

コロサイト人への手紙 3:12 口語訳

ヨハネの黙示録

ヨハネの黙示録は、聖書の中で唯一、預言書的性格を持つ書だと言われております。この書が書かれた時代も意見が様々にあり、著者についてもよく知られていないという見解もありました。

文中で著者は「ヨハネ」と名乗り、終末について起こるであろう出来事の幻を見たと語っています。

その内容は、まるで地上で起こる神の裁判のようで、天使のラッパにも恐怖を揺さぶられます。そしてイエス・キリストが再臨するのだそうです。

 

最後に救われる人たちは、神さまに選ばれた人たちのみです。新しい天と新しい地で、神さまと選ばれた人たちが共に住めるとされています。

ヨハネの黙示録については、宗派によって解釈は様々で、終末預言のひとつであるという見方もあります。

それはタロットカードの「審判(Judgement)」に描かれている絵そのものなのでしょう。天使のラッパが鳴り響き、生き返る人々。その人たちはすでに、5次元以上の存在になっているのかもしれません。

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