四大元素とは?古代ギリシャの哲学者も支持した自然界を構成する4つの要素

四大元素とは四元素とも言いまして、この世界の物質は風・火・水・土の4つの元素から作られているという古くからの哲学のひとつでもありました。

中国の五行思想(木・火・土・金・水)とも似ているところはありますが、これとは別の考え方となります。

ファンタジーの世界ではお馴染みの四大元素。その特徴や性質について詳しく見ていきましょう。

四大元素は古代から哲学者が研究し、医学にも貢献していた?

古代ギリシャの哲学者アリストテレスも、四大元素に強い関心を持った1人でした。

アリストテレスの「四元素説」はギリシャやローマ医学とも関連づけられました。

しかし、キリスト教がローマ帝国の唯一の国教と定められ、それ以外の信仰がきびしく禁止されると、異端や異教徒と見られたものは迫害されるようになりましたので、これらの学問は学者たちと共にアラビアへ移りました。

その後は哲学、神学、錬金術、科学、医学などにも大きく影響を与えています。

 

ローマ、イスラム、18〜19世紀頃までのヨーロッパでも四大元素は支持されました。特にヨーロッパの伝統医学においては四元素説がベースとなり、西洋近代医学が誕生するまでは主流だったようです。

出生時の星の配置がその人の体質を支配し、人体の小宇宙は、天の大宇宙と呼応するという考えの占星医学も存在しており、それに基づいて実際に診断や治療が行われていたようですね。

精油やハーブもこの考えとリンクしています。

 

近代医学に徐々に移りゆく中、19世紀後半まで伝統医学で治療がされていたそうですので、ヨーロッパの人たちにとって四大元素、星座、精油、ハーブは、生活にかなり密接していたことが想像できます。

四大元素の各エレメントについて

風・火・水・土の本質的な特徴をお伝えします。

四大元素の特徴からは、その性質だけでなく人間の性格や体格、惑星との関係性にまで至ります。

 


エレメント:知性、コミュニケーション、スピード感、敏感さ、直感、センス、自由
タイプ:気体(感型)
タロットカード:ソード(トランプではスペード)
星座:ふたご座、てんびん座、水がめ座
惑星:木星
精油:オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ペパーミント、ティーツリーなど
性格:クール、社交的、アクティブ、スピーディ、想像力、思いつき、快・不快に敏感、飽きっぽい
体格:細身で背が高い、または中肉中背

精神力、直観力といったキーワードの「風」は、人と関わることも得意分野。頭で考えることが続いたり、物事に過敏になる傾向が強い時には、心身にもその疲れが現れている時です。

そんな時は、地に足をつけることを意識したり、土に触れるなどで「土のエレメント」を強めることを心がけて安定を保つと良いそうですよ。

 


エレメント:意思、情熱、エネルギッシュ、インスピレーション、表現、魅了
タイプ:プラズマ(勇型)
タロットカード:ワンド(トランプではクラブ)
星座:おひつじ座、しし座、いて座
惑星:太陽、火星
精油:シナモン、ジンジャー、バジル、ローズマリー、フランキンセンスなど
性格:明るい、自分を押し通す、誠実、行動的、決断力、感情が激しい、気配りに欠け他人に厳しい
体格:筋肉質で引き締まっている、または太っていて首が短い

カリスマ的でエネルギーに溢れるキーワードを持つ「火」はとても行動的。自己中心的になったり、イライラを強く感じてしまう時は、火のエレメントが強まりすぎている時です。

そんな時は、良質の水を飲んだり、水辺や海に出かけたり、お風呂にゆっくり使って鎮静タイムを設けてみてください。「水のエレメント」の力が、エネルギーのコントロールを手助けしてくれるはずです。

 


エレメント:調和、感情、情緒、母性、穏やかさと強さの共存、スピリチュアル性
タイプ:液体(和型)
タロットカード:カップ(トランプではハート)
星座:かに座、さそり座、うお座
惑星:月、金星
精油:ゼラニウム、カモミールローマン、イランイラン、アイリス、メリッサ(レモンバーム)など
性格:適応力がある、思いやりに溢れる、愛情豊か、相手に影響されやすい、自己主張がない、興味を持つと飽きない
体格:丸みがあり脂肪が多い、または肩が張っている

論理的であるよりも、感情や感覚を大事にするキーワードの「水」。その性質が強くなりすぎると、他者を優先するあまりに人に影響されやすくなったり、ネガティブな方向へ悩みすぎてしまう時もあります。

そんな時は、身体を動かしたり、熱めのお風呂に入って身体を温めることを意識されてはいかがでしょうか。エネルギッシュな「火のエレメント」の力は、あなたの意思を浮かび上がらせてくれるはずです。

 


エレメント:思考、分析、理論、安定、着実に進む力、落ち着いた心、ブレることがない強い内面の軸
タイプ:固体(考型)
タロットカード:ペンタクル(トランプではダイヤ)
星座:おうし座、おとめ座、やぎ座
惑星:土星、水星
精油:コリアンダー、サイプレス、クミン、カカオ、ヤロウ、フェンネル、ブラックペッパーなど
性格:内向的、探究心、現実的、固定観念、融通がきかない、慎重、寡黙、知覚的、自分に関心がある
体格:細長い、または小柄

基盤や枠組み、安定感を与えてくれるキーワードの「土」は合理的な考えができるのですが、その性質が強くなりすぎると頑固になってしまったり、言葉や文章によるコミュニケーションすら億劫(おっくう)になってしまいます。

そんな時は、体内を通る呼吸(風)を意識したり「風のエレメント」の精油オレンジ、グレープフルーツ、ティーツリーを取り入れてみるのがオススメです。香りを嗅ぐだけでも爽やかな気分になれますよ。

さいごに

いかがだったでしょうか。

四大元素はヨーロッパの医学や占星術、哲学、錬金術と密接に関わっていたのですね。

そして、アクセサリーでも人気モチーフの「クロス(十字架)」は四大元素を表現しており、天と地の交流、生命力の象徴や復活、永遠を意味する神秘的な象徴となっているそうです。

 

風、火、水、土のエネルギーがこの宇宙と人間の身体にあり、お互いに呼応しあっているという考えは、生きとし生けるものと調和しながら存在していく大切さを伝えてくれているようで、とっても素敵ですね。

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